激動のミャンマー 2023年を振り返る(4/4)
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10月
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「1027作戦」ミャンマー軍に大規模攻撃

少数民族武装勢力3グループ、ミャンマー軍に大規模攻撃

ミャンマー北東部のシャン州で10月27日、複数の少数民族武装勢力が共同でミャンマー軍の拠点に大規模な攻撃を開始した...

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「1027作戦」の開始から2か月間に、北部同盟は150か所以上のミャンマー軍拠点を制圧した。一方で市民の犠牲も増加しており、ミャンマー軍の空爆や重火器の砲撃により子ども28人を含む131人が死亡したという。

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11月
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NUGのズィン・マー・アウン外相が来日

ミャンマー民主派政府の外相来日、院内集会を開催

民主派の国民統一政府(NUG)ズィン・マー・アウン外相が来日し、11月21日に衆議院議員会館で開催された緊急集会に出席した...

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NUGの閣僚で初の来日となったズィン・マー・アウン外相。11月24日に東京都千代田区の日本外国特派員協会での会見では「軍政は、崩壊しはじめている」と各国のメディアに主張した。

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12月
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「三重相場」の混乱解消

ミャンマー中銀、「非正規レート」を廃止

軍評議会(SAC)統制下のミャンマー中央銀行(CBM)は12月5日、民間銀行を通じて外貨の売買をオンラインで報告・承認する「非正規レート」を廃止...

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CBMは2022年8月に公定レートを1米ドル=2,100Ksに切り下げた。しかし、当時の実勢為替レート(地下市場の「闇価格」)は1米ドル=3,000Ksを超えており、公定レートと乖離する状況が続いていた。さらに、CBMは2023年6月に今回中止となった「非正規レート」を導入、1米ドル=2,920~2,922Ksと設定した。これにより、実質的に三重相場となり混乱が続いていた。

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編集後記
国連人道問題調整事務所(OCHA)の最新発表によると、「1027作戦」による戦闘激化で新たに66万人以上が避難し、現在の避難民の合計は全国で260万人以上にのぼると推計されています。

まもなくクーデターから3年。しかし、ミャンマー軍からは不協和音も漏れ始めています。ミャンマーにとって、2024年は混乱と変革の年になるかもしれません。

イスラエルとハマスの衝突やロシアのウクライナ侵攻の陰で日本におけるミャンマーに関する報道は減る一方ですが、私どもは皆様のお役に立てる情報を発信し続けます。どうぞよろしくお願いいたします。

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電子報道部:渡邉鉄雅