ミャンマー中銀、「非正規レート」を廃止

【マーケット】【政治】【経済】 20231207

 軍評議会(SAC)統制下のミャンマー中央銀行(CBM)は12月5日、民間銀行を通じて外貨の売買をオンラインで報告・承認する「非正規レート」を廃止すると国内の銀行に通達した。

 2021年2月のクーデター以降ミャンマーチャットは暴落し、CBMは米ドル・チャット為替レートを安定させるために公定レートに対して±0.8%の範囲内で取引きするバンド規制を導入。昨年8月には公定レートを1米ドル=2,100Ksに切り下げた。しかし、当時の実勢為替レート(地下市場の「闇価格」)は1米ドル=3,000Ksを超えており、公定レートと乖離する状況が続いていた。

 CBMは、今年6月に今回中止となった「非正規レート」を導入し、1米ドル=2,920~2,922Ksと設定した。これにより、実質的に三重相場となり混乱が続いていた。

 6日時点のCBM公定レートは1米ドル=2,100Ksと変更はなく、これまでのところ中銀のウェブサイトにも政策変更に関する通知は掲載されていない。

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