ミャンマー軍急速に弱体化、政権維持は困難か 米シンクタンク分析

【政治】【社会】 2023510

 米国平和研究所(USIP)は5月4日、ミャンマー軍は急速に縮小し弱体化しているとの分析結果を公表した。

 USIPの客員研究員イェ・ミオ・ヘイン氏によると、2021年2月のクーデター以降、民主派などとの戦闘による死亡や脱走、亡命などにより少なくとも21,000人のミャンマー軍兵士が減少したという。一方、軍の新規採用は減少の一途を辿っており、採用時の報奨金を平均50万Ks(およそ32,000円)から250万Ks(およそ16万円)に引き上げたものの、効果がないという。軍は犯罪者や麻薬中毒者の受け入れを余儀なくされており、弱体化が加速度的に進んでいると分析した。

 また、ミャンマー軍ではデータの隠匿や改ざんが横行していると指摘。誤った報道も蔓延しているため、ミン・アウン・フライン総司令官とソー・ウィン副司令官でさえ、ミャンマー軍部隊内の正確な状況を把握していない可能性があるという。

 同氏は、兵力の減少により軍が政権を維持することは困難だと指摘している。

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