コロナばかりを気にしていたら、なんとクーデターが起きてしまいました。数日前にスー・チー女史が軟禁されるだろうという記事があったので、まさか事前にクーデターが分かっているなんてことは無いよね、と思っていた私が馬鹿でした。
さて、先週の感染状況について分析しましょう。
陽性者数
ミャンマー全体の週間陽性者数は2,766人とついに3,000人を切ってきました。その中でヤンゴンの陽性者数は465人と一日70人まで減少しました。
ヤンゴン以外は2,301人とやや減少が少ないようです。地区別にみるとマンダレー地域は652人と明らかに減少してきました。そのほかはザガイン地域378人、モン州293人、マグェー地域269人、カチン州114人となっており、先週挙げた北部以外でも局所的にクラスターが発生しているようです。
死亡者数
先週の死亡者数は全国で80人です。地方での陽性者増加はまだ死亡者数には反映していないようです。それより、ヤンゴンでの患者数の減少が急なので死亡者数も減ってきていると思われます。
治療中患者数
治療中患者数はやっと12,000人を切りました。ヤンゴンは陽性者数が激減しているので、治療中患者数もかなり減っているはずです。ヤンゴンの陽性者数が全国に占める割合は2割を切ったので、もはや12,000人の大半は地方での治療中患者です。最近患者が増えている上記の地方では以前のヤンゴンのように、症状があっても検査してもらえない、陽性になっても自宅待機を命じられるなどの事態になっているのかもしれません。
ヤンゴンでは、現時点で必要のなくなったテントなどの収容施設をどうするのでしょうか。また再流行する可能性があるので、撤去するかどうかの判断は難しそうです。
今後のコロナ流行の見通しですが、これは明らかにクーデターが起きたせいで流行が治まる方向に動くと思います。88年の経験があるので、一般国民は外出せずに家にこもっている人が多いのではないかと思われます。ネピドーでは20時から5時までは外出すると危ないとも聞きました。すると自然とソーシャルディスタンスが保たれることになります。クーデター下のミャンマーでの生活がどうなるかはわかりませんが、2週間後のコロナ患者数が大幅に減少するのはほぼ確定です。
ミャンマー政府は先に届いた150万人分のワクチン以外に3,000万人分のワクチンを注文したようです。第2便は2月中に届くということですが、どこにどのように配分されるのかは、ますます予測できなくなりました。また、フランスのマクロン大統領が「アストラゼネカ製ワクチンは65歳以上に効果なし」などと発言し、大騒ぎになっています。ワクチンに関しては、今後どうなるかは全くわかりません。