国軍記念日の3月27日、クーデター開始以降で最大の死者数に

【国際】【政治】 2021329

 3月27日の国軍記念日にミャンマー全国で国軍兵士や警察隊による発砲により、100人以上の市民が死亡したことがわかった。地元メディアによると、この日の死者は114人と報じており、2月1日のクーデター以降、弾圧による死者は400人を超えた。

 国軍記念日の式典でミン・アウン・フライン国軍最高司令官が訓示を行い「総選挙に不正があったため、やむを得ず政権を掌握した」との従来の主張を繰り返した。式典には中国、ロシア、インド、バングラデシュ、パキスタン、ベトナム、ラオス、バングラデシュ、タイの将校や駐在武官が出席、日本や欧米からの出席はなかった。

 ミン・アウン・フライン国軍最高司令官は訓示の中で国内の政治状況に触れ「国家非常事態宣言の期間が終了すれば、自由で公正な選挙を行い、勝利した政党に政権を委譲する。国軍は国民の一部であり、国民とともに苦楽を共に過ごし、国民の社会・経済の発展のために努力する」と述べた。

 エスカレートする一方の国軍側の弾圧に国際社会からは非難の声が相次いでおり、在ミャンマー米大使は「暴力の停止と民主的に選ばれた政府の復活」を求め、在ミャンマー英大使も「国軍は、記念日に自らのメンツを失った」との声明を出した。

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