5年ぶりのミャンマーの選挙が終わりました。マレーシアでは選挙をきっかけに治まっていた新型コロナの流行がぶり返してきたとのことです。ヤンゴンの投票所ではあまり効果があると思えないフェイスシールドを付けた人が長蛇の列をなしていました。ミャンマーもやっと少し落ち着いてきた感染状況が今回の選挙をきっかけに再度増加に転じないように願います。先週の新型コロナの流行状態を振り返ってみます。
患者数
11月2日から8日のヤンゴンの週間陽性者数は5,918人とやっと減少してきました。その他の地域の陽性者数も1,758人とこちらも減少傾向です。ラカイン州はほぼおさまった感じですが、最近マンダレーですこし陽性者が目立ちます。ピークだった10月5日の週から4週間経ってやっと治まってきた感じですが、日本のケースを見てみるとピーク時の半分ぐらいまでは陽性者数が減るが、それ以上はなかなか減らない、完全には抑え込めないでいると言えます。これをヤンゴンに当てはめると一週間の陽性者数が4,000人ぐらいまで減ってくるとやっと落ち着いたといえるのではないかと思います。
死亡者数
ミャンマー全体での週間死亡者数は先週は159人でした。これもやっと減ってきたといえますが、1日10人、1週間で70人ぐらいまで減ってもらいたいと考えると、まだ倍以上の数字です。
治療中患者数
医療崩壊のリスクを示す治療中患者数は10月22日のピーク約20,000人から14,000人までやっと減ってきて来ました。だいぶ減ったなと思うかもしれませんが、14000人は大変な数です。9月7日台に初めて1,000人台になってから、10月3日には10,000人を超えて、10月22日は2万人です。わずか3週間で患者が1万人ずつ増えていったのです。これだけのベッドをよく準備できたものです。日本全国の治療中患者数が現在8,000人で東京都は2,000人程度ですから、ミャンマーでも少なくとも8,000人ぐらいまで(できれば4,000人ぐらいまで)減ると、医療機関はある程度余裕ができるのではないでしょうか。まだまだ安心できません。
ミャンマーでは日本人の感染者は幸いなことにまだでていません。しかしいろいろな人とお話すると、身近なミャンマー人やその家族が感染したという話をよく聞くようになりました。ゴルフ場でもキャディーさんが感染して亡くなったのでYCDCが閉鎖になったなどと聞きました。(これはゴルフ場で感染したのではなさそうです。)
ヤンゴンでは日本人が感染するとNew Yangon General Hospitalに入院して治療を受ける予定になっていますが、満足できる療養環境とは言えないようです。特に高齢者、合併症を持つ人はくれぐれも感染しないように気を付けてください。
ミャンマーはもう雨期が終わってインフルエンザの流行期が終わりましたが、今年は結局一人もインフルエンザの患者がYJMCに来ませんでした。なおインフルエンザの予防接種はコロナ自体には直接は効きませんが、身体全体の免疫能をあげるのでコロナにかかった場合の重症化を防げるのではないかといわれて日本では接種を推奨されています。そのような目的なら今からでもヤンゴンでインフルエンザの予防接種はできます。今年接種していない方は検討してみてください。