人権団体、バングラデシュ政府とアラカン軍に人道回廊の設置要請

【国際】【政治】【社会】 2025314

 東南アジアを拠点とする人権NGO「フォーティファイ・ライツ」は3月12日、バングラデシュ政府と少数民族武装組織アラカン軍(AA)に対し、ミャンマー・ラカイン州の戦闘被害者に対する支援を目的とした人道支援回廊の設置を要請した。

 国連の報告によれば、現在ラカイン州には51万9,000人以上の国内避難民が存在し、約200万人が食料や医療などの緊急支援を必要としている。ラカイン州では17郡区のうち、軍評議会(SAC)が支配するのは州都シットウェのみであり、同地が物流の要衝であるため、軍が意図的に物資の供給を遮断しているとFortify Rightsは指摘している。

 また、米国政府が対ミャンマー支援を停止していることにより、現地の人道危機がさらに深刻化し、結果的に軍政を利する状況になっているとも警告した。

 国連のグテーレス事務総長は、3月13日から16日にかけてバングラデシュを訪問し、コックスバザールのロヒンギャ難民キャンプを視察し、バングラデシュ政府およびミャンマー側と人道支援の強化について協議する予定。

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