ミャンマーの輸出入業者が苦境、軍評議会の外貨規制で

【政治】【社会】【経済】 2022721

 軍評議会傘下のミャンマー中央銀行(CBM)が連発した外貨関連の通達により、輸出入業者が苦境に陥っている。DVB Burmese Newsが7月20日に伝えた。

 輸入業者によると、経済・貿易省がガソリン、食用油、医薬品を除くほとんどの物品に関して輸入ライセンスを発行していないため、輸入ができなくなっているという。CBMは、顧客から電信送金(T/T)によりドル建て全額前払いで入金が確認された場合にのみ輸出ライセンスを発行すると規則を変更しているという。

 一方、輸出業者によると、CBMが1ドル=1,850Ksとレートを固定しているため、輸出価格を高く設定する必要があり、競争力を失っているという。通常ならばドル高チャット安になれば、輸出が有利になる。しかし、1ドル=1,850Ksとレートが固定されているため、輸出価格を高く設定しなければならない。

 コメの輸出業者は「国際価格が1トンあたり400米ドルの時、ミャンマーでは430~440米ドルで輸出せざるを得ない。当然、競争力は全くなくなる」とコメント。「この状況では輸出業者、輸入業者どちらもビジネスにならない」と軍評議会の対応を批判した。

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