ホテルに缶詰されている間に新年2回目の原稿です。ヤンゴンにはいますが、市内の感覚からはずれているところがあるかもしれません。
では、先週のコロナの状況を振り返ってみます。
陽性者数
ヤンゴンの陽性者数は1,479人と順調に減少しています。1日200人にまで減りました。東京都では、第2波が収まってきても200人以下には減らなかったのですが、ヤンゴンでは「これ位が目標」と言っていた水準まで下がりました。しかし、これよりさらに下がるかどうかは、全くわかりません。
その他の地域の陽性者数は表の通り1,747人から2,954人に増加しています。マンダレーの陽性者数は982人となり、前週の1,012人より減少してピーク時の半分以下に下がりました。これが意味するのは、ヤンゴンとマンダレーで陽性者数が減っているのにその他の地域の陽性者数が増えているということになります。
もともとバゴー、エーヤワディー地域ではある程度陽性者数が多かったので、最近になって増加しているわけではありません。しかし、前週の減少が年末年始の影響で少なめであった可能性を考えると、ミャンマー全体で落ち着き始めていると言えるのかもしれません。
死亡者数
先週の死亡者数は115人でした。予想通りの減少で9月中旬以来の低水準です。ですが、陽性者数の推移からはもう少し下がってもよいかなと思います。
治療中患者数
治療中患者数は少しずつ減ってきて13,000人台になりました。そもそも治療中患者数に注目したのは、患者がどんどん増えていくと医療崩壊になるのですが、その指標として簡単で分かりやすいからです。先週も書きましたがヤンゴンではすでにコロナ感染が落ち着いていて病床逼迫度はかなり以前より低くなっています。地方の状態はわかりませんが、現在ヤンゴンでは医療崩壊は気にしなくてもよい程度です。
振り返ってみると、ヤンゴンの陽性者のピークは10月11日の1,906人でした。全国のピークも同じ日です。その2週間前の9月下旬と言えば、9月22日はゴルフ場が閉鎖になった日でした。当時はゴルフ場は関係ないだろうなどと言っていましたが、ゴルフ場まで閉鎖しなくてはならないぐらい追い込まれて、いろいろと対策を強化したので10月11日をピークに陽性者が減ってきたと思われます。
ヤンゴン以外の地域のピークは12月12日の749人でした。11月19日の657人からヤンゴン以外が増えてきました。これは11月8日の総選挙の2週間後ぐらいから全国で陽性者が増えてきたと考えられるかもしれません。ヤンゴンでは11月28日以降陽性者数が1,000人を超えなくなりました。やはり選挙とその後の馬鹿騒ぎの影響がなくなってきてから減ったと考えられます。
このように考えると、コロナの流行は結構、ビックイベントとか政府の対策に反応しているのだなとわかります。現在の日本の大流行はクリスマス前後に油断して外出したりパーティーなどをした影響だと考えられています。
先週書きましたがこれから寒くなるという脅威がないことはよいことですが、油断をするとまた再流行して第3波がくることもあり得るのだなと思わせる分析結果でした。