ミャンマー・カチン州の土砂崩れ事故、国軍が責任者を処分

【政治】【社会】 2020708

 7月2日に発生したカチン州パカン郡のヒスイ採掘場における土砂崩れ事故に関して、ミャンマー国軍は責任者を処分したと発表した。The Daily Elevenが伝えた。

 国軍広報部の発表によると、処分されたのはヒスイ採掘場の治安・安全を担当する国軍兵士と、カチン州政府、治安・国境担当大臣の二人で、いずれも解任され兵舎に戻された。

 今回の土砂崩れ事故により172人が死亡し54人が負傷しているが、死者のほとんどは土砂に巻き込まれたのではなく、大量の土砂が池に崩れ落ちた勢いにより発生した高さ10フィートを超える大波が押し寄せ、その水圧により体が岩盤に強く打ちつけられたことによることがわかった。テイン・セイン政権時代の2015年にも大規模な土砂崩れにより120人が死亡する事故が起きているが、今回はそれを上回るミャンマー史上最悪の事故となった。

 パカンのヒスイ採掘場には、全国から30万人以上の労働者が集まり、手掘りでヒスイの違法採掘を行っているという。連邦政府事故調査委員会のオウン・ウイン委員長(資源・環境保護大臣)は「死亡した労働者は欲が深い」と発言し、物議を醸している。

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