日本政府、ミャンマーに2件・33億円の無償資金協力

【国際】【政治】 2019415

 在ミャンマー日本国大使館の丸山市郎大使は4月10日、ネピドーでミャンマー計画・財務省のセッ・アウン副大臣と2件・約32億7,200万円の無償資金協力の実施に関し交換公文に署名した。

 これらの案件は、2016年11月にアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が来日した際に安倍総理大臣が表明した「官民合わせて5年間で8,000億円」のコミットメントの実施に関するもの。対象案件の概要は以下の通り。

1. 航空機監視システム改良計画(供与額28億2,800万円)。

 ミャンマー国内の国際空港であるヤンゴン空港、マンダレー空港、ネピドー空港は、貨客取扱量が2013年の旅客数455万人、貨物約2.4万トン(貨物はヤンゴン空港のみの数値)だったものが、2017年には726万人、約5.5万トンに増加した。
 ミャンマー政府は国際民間航空機関(ICAO)の国際標準の施設整備を進めているが、監視システムの整備が遅れており、ヤンゴン空港とマンダレー空港では空港監視レーダーが未設置あるいは老朽化による機能不全のため、ノンレーダー離着陸管制を行っている状況。このため離着陸管制許容量が低く、許容量を超過する離着陸の時間帯が発生、運航の効率性、安全性に懸念が生じている。また、ネピドー空港は航空路監視レーダーが未設置で、国内線が飛行する空港上空・周辺が航空路監視レーダーの範囲外(ブラインドエリア)となり、首都上空の安全が確保されていない。
 計画では、ヤンゴン空港とマンダレー空港に空港監視レーダー、ネピドー空港に航空路監視レーダーを設置。ヤンゴン航空交通管制センターへの接続により、航空機監視機能の強化が図られる。今回の支援で、ヤンゴン空港とマンダレー空港のレーダー管制による離着陸管制が0%から100%に、ネピドー空港周辺の約4.5キロ未満の上空監視能力が0%から100%に向上する。

2. 農村地域における農業機械及び建設機材整備計画(供与限度額4億4,400万円)。

 国民の約6割が農業に従事するミャンマーでは、農業が主要産業である地方の貧困率は23%と都市部の9%と比べて高くなっている。計画の事業対象地域であるチン州では貧困率が80%、エーヤワディ地域では貧困人口が最大で約203万人と極めて深刻な状況。今回の計画では、チン州とエーヤワディ地域において農村インフラ改善に関する農業機械と道路維持管理機材を整備し、農業の機械化が可能となる農地を288エーカーから約7,200エーカーに増やす方針。

M-Tower

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