【TOP対談】ミャンマーの先輩に問う!

MYANMAR JAPON代表の永杉がミャンマーの第一線で活躍するリーダーと対談し、"現代ミャンマー"の実相に迫ります。

<第75回>Milky Way Group of Companies ミョー・トウ 会長

バックナンバーはコチラ

屋外広告から大規模グループ企業へ
創業16年で国内トップへと成長

今回のテーマ  ミャンマー最大規模の広告関連企業

ミョー・トゥ氏 [Mr. Myo Thaw]

Milky Way Group of Companies 会長
ヤンゴン生まれ。イギリスのノーサンプトン大学などで学び、Strategic Business AnalysisやBusiness Administrationの修士号を得たほか、オーストラリアのSAE Instituteでもマルチメディアの研究を進める。2003年にMilky Way Co.,Ltd.を設立。広告関連を中心に事業を拡大させ、13年にMilky Way Group of Companiesとしてグループ化。

広告関連ビジネスを
ワンストップサービスで

永杉 本日は、広告関連企業として大規模なビジネスを展開しているMilky WayGroup of Companiesの会長、ミョー・トウさんにお話をうかがいます。早速ですが、設立の経緯と現在のビジネス展開について教えてください。

ミョー 2003年に屋外広告を専門に請け負うMilky Way Co., Ltd.を設立しました。そこで各企業と取引しているなかで、広告単体だけでなく、マーケティングサービスやプロダクション業務など、広告と関連するさまざまなニーズがあることがわかりました。そこで、顧客ニーズを一つ一つ事業化していき、2013年にグループ化。現在、広告関連では8つの事業を展開しており、そのほかにも旅行会社やアートギャラリーなどの運営も行っています。

永杉 広告関連分野ではどのようなビジネスを行っているのでしょうか。

ミョー まず、創業時のビジネスである屋外広告を扱う「Milky Way Outdoor Advertising」があります。巨大看板広告に関しては国内120ヵ所を所有していますが、それ以外にも車のラッピング広告やバス停などで掲示される広告、ビル広告など、屋外で目にするあらゆる種類の広告を手がけています。今後は床面広告など、ミャンマーではまだ少ないジャンルの屋外広告も展開していきたいと考えています。
 そして、デジタル広告を扱う「MilkyWay Digital Advertising」も拡大を続けています。また、企業のロゴ制作やブランディングなど幅広い業務を行う「MilkyWay Marketing Service」、自社媒体として自動車関連オンラインメディアなどを有する「Milky Way Media」、CM制作などを手がける「Milky Way Production」、イベント関連事業の「Milky Way Event Management」、映画事業などを行う「Milky Way Entertainment」、さらに出版を行う「Milky Way Publishing」の8つで構成しています。

ニーズの吸い上げにより
事業範囲が急激に拡大

永杉 屋外広告、デジタル広告、イベント、映像、紙媒体など広告に関するあらゆる要素をワンストップで受注できる仕組みですね。ミャンマーには同様の企業は存在するのでしょうか。

ミョー 一社でここまで幅広いジャンルを網羅している企業はありません。また、当社はすべてを内製できることも強みです。例えば映像ですと、撮影スタジオを有しているほか、撮影クルーやアニメの制作チームもすべて自社内に存在します。出版事業でも、編集・印刷・流通まですべて自社で行うシステムを整えているのです。

永杉 創業からわずか16年でそこまでの規模に成長したのは驚きです。秘訣はどこにあると考えますか。

ミョー まずは顧客とWin-Winの関係を目指すこと、そして顧客の声に丁寧に耳を傾けたことが成功につながったと思います。短期間で会社が成長できたのは顧客ニーズを分析し、必要なサービスを提供できる体制を整えた結果。顧客に寄り添う姿勢が信頼を生み、どのクライアントとも長いお付き合いをさせていただいています。
 経営面ですと、1・3・5年ごとの事業計画を明確にし、折に触れて正しく実行されているかをチェックしています。こうした長期計画を基に毎月、毎週、毎日の計画を立てる方法で会社経営を続けています。

永杉 会社の将来的なビジョンを教えてください。

ミョー 広告に関わるあらゆる案件をワンストップで利用できるシステムをブラッシュアップしていきたいと考えます。そしてもちろん、技術や品質の向上を追求するのは会社の将来のために不可欠であり、最新の技術やアイデアを常に吸収し続ける集団であることが求められます。

GDP 成長率とインフレ率
バランスの修正が急がれる

永杉 ミャンマー経済についてお聞きします。近年、インフレや所得格差などの問題が顕在化してきています。これらの問題についてどのようにお考えですか。

ミョー IMFや世界銀行のレポートなどを見ても、ミャンマー経済は成長のポテンシャルはあるものの、楽観できる状態ではありません。現時点ではGDP成長率とインフレ率のバランスが悪く、国民の大多数は物価高や税金などに苦しんでいる現状があります。これはできるかぎり迅速に是正しなければならないでしょう。改善のためには、国による正しい政策が欠かせません。経済・財政・金融政策の3本柱をバランスよく行い、官民一体となってミャンマーの発展を推進していく必要があります。

永杉 まさにご指摘の通りだと思います。ところで最後に日本のことをお聞きします。両国は歴史的に大変深い縁があります。将来両国はどのようになっていくとお考えですか。

ミョー 1954年の平和条約締結から数えると、今年で65年の関係になりますね。もちろん、それ以前からも続く両国の関係は、近年ますます強くなっているように感じますし、日本に住むミャンマー人も、ミャンマーに住む日本人も増えています。日本との貿易や日本からミャンマーへの投資も堅調です。また、ビジネス以外でも文化、教育、医学、技術交換、人道支援など、両国は各方面で深く結びついています。
 現在、ラカイン問題などでヨーロッパからの投資が滞ることもありますが、日本は常に冷静に交流を続けてくれています。今後も日本はミャンマーにとって、かけがえのないパートナーであることは変わらないでしょう。

永杉 Milky Wayの広告は私もさまざまな場所で目にします。デジタルへの移行など変化の激しい時代でも順調に成長を続けている御社には今後も期待したいと思います。本日はお忙しい中ありがとうございました。

永杉 豊[NAGASUGI YUTAKA]

MYANMAR JAPON CO., LTD. CEO
ミャンマー・日本・バンコクで発行するビジネス情報誌「MJ Business」、英語・緬語ビジネス情報誌「MJ + plus」の発行人。ミャンマーの政財界や日本政府要人に豊富な人脈を持ち、ビジネス支援や投資アドバイスも務める。日本ブランドの展示・販売プロジェクト「The JAPAN BRAND」主宰者。一般社団法人日本ミャンマー友好協会副会長、公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会特別委員、ヤンゴン和僑会会長、UMFCCI(ミャンマー商工会議所連盟)、ヤンゴンロータリークラブ所属。