激動の中から新たな潮流が生まれる Myanmar DX Begins

1995年の創業時から積み重ねてきたノウハウと知見を生かした受発注管理システム。あらゆる工程からスケジュールを試算し、自動的にモノづくりを行える高機能なシステムとなっている。

製造業の工程を一括管理
製品原価も算出が可能

 製造業向けの受発注から原価計算、在庫管理を一括して行うWMS。特定の部品がなくなれば、アラートする機能やいつまでに部品を入れなければいけないといったスケジュール管理も可能。ほかにも1本のラインでの人件費ほか費用を入力し、製品原価も自動で算出することができる。倉庫への指示、費用算出、スケジュール管理といった製造業に関わるあらゆる業務をWMSだけで完了できる。

 ブライセンでは創業時からWMSをリリースしていたため、あらゆるノウハウと知見が蓄積され、類似システムは日本の大手PLほか物流企業や製造企業も導入済み。日本の経営者が選ぶ倉庫管理システム部門において“支持率”“機能充実度”“信頼度”で1位を獲得している。

ミャンマーの日系企業からの依頼を受け制作した財務経理システム。この国の事情を考慮した便利機能を備えている。

 ミャンマーで開発した財務指標と顧客の状況などが一目でわかるソフト。入金が滞っている企業をリスト化し、入金スケジュールを管理。企業の固定資産を把握し、常時デューデリを行うことができる。サンプルチェックでは契約や工程を詳細にチェックが可能。社内用にはチームごとに予算を作成し、進捗も管理することができる。顧客の情報をクリアにすることで業務遅延やミスを防ぐというミャンマー事情を考慮した仕様。大手商社グループ会社に導入済み。


 取材に協力してくれたブライセンのスタッフは約110人。10月からダウンタウンのビル一棟を借り切り、増え続ける案件に対応。すでに平時と同じ出社状況で、積極的に人材採用を行いながら業務を行っている。また、児童養護施設「ドリームトレイン」から就職した人がヤンゴンに15人、マンダレーに1人で計16人在籍し、柴田会長は「真面目で一生懸命業務してくれています。16人のうち2人が日本の本社で業務するために研修中で、スキルを培って、自ら生きていく力を養ってほしい」と期待を込めている。

▲ドリームトレインから同社に就職したスタッフ。「IT大学の卒業者でなくともスキルを身につければ仕事ができるという自信を持ってほしい」と柴田会長は語る
▲ミャンマーのIT企業として着実に成長してきたブライセン。ダウンタウンのビル一棟を借り切り、約110人が業務にあたる。スタッフの約9割が技術者とのこと