医療崩壊という現実にどう向き合うべきか with COVID in Myanmar

新型コロナウイルス感染者の声


収まったと思うと再び発熱
回復までの日数は約2週間

 7月7日の朝から微熱がありました。平熱は35.5度にもかかわらず、37度あって様子見していましたが、夜になると38度超えとなり、「これはまずい」と思いました。前日に出社し、スタッフとも濃厚接触していたため、翌日にはPCR検査を実施。空港近くの検査場で予約なしにもかかわらず30分以内で完了。そして、その日の夜に連絡があり、陽性だと言われました。翌日に上司、商工会議所に報告し、9日にクリニックの予約を取り、防護服を着て行きました。
 最初の熱は3日間続きます。症状としては咳が出て、上半身の筋肉もしくは肺が痛くなり、普通の状況ではないと感じました。朝は熱が落ち着いていても夜になると上がっていくんです。一番熱があったときは39度近く。朝は汗をかいた状態で起き、一晩に3、4枚シャツを変えたこともあります。
 週末は37度台まで下がり、よくなるのかと思ったら、翌週再び38度台まで上がりました。解熱剤を服用し、オンライン問診で薬を増量。サイトカインストームを抑制するデキサメタゾン(ステロイド)を朝昼6錠ずつ、1日12錠服用しました。木曜日からは解熱剤を飲まず、静養して、土日は落ち着いたのですが、翌月曜に再び熱が出ました。ちなみにパルスオキシメーターで酸素をまめにチェックしていましたが、呼吸が苦しくはならなかったことは幸いでした。

▲スタッフが購入してくれたというパルスオキシメーター。呼吸器系で悪化しなかったことが幸いだった
 食欲はあまりなかったですね。味覚に異常がありましたし、食べ物はフルーツがメイン。あまり肉を食べたいなどは思わなかったです。
 倦怠感がとにかくあったので、基本的にはずっと寝ていました。体温以上にキツかったという印象。ただ危険なレベルではなかったです。今後のためにもワクチンを接種しにいったん帰国します。弊社では私以外にも感染し、それぞれ症状も違うし、仮に無症状でも人に感染させてしまうので難しいウイルスだと感じています。


ネピドー直前で感染発覚
薬が切れると熱が乱高下

 7月4日に微熱がありつつも、仕事で6日に陸路でネピドーに行きました。ネピドーに着く直前に抗原検査があるんです。約10分で結果が出て、その場で陽性だと診断されました。ネピドーの病院は満床なので入院はできないと言われ、「自分でヤンゴンの病院を見つけろ。その病院名を言わないと帰さない」と命令され、八方塞がり状態に。ヤンゴンの病院も満床ですし、とりあえず「パンライン病院」と伝えるとその場で書類を発行してくれるのですが、3時間くらいかかりました。その後、現状報告を含めて大使館とやりとりし、帰路につきました。最初の熱は37.5度くらい。ただ、39度になったり、アップダウンが続きました。寝れないほどの背中の痛み、だるさはつらかったです。ただ、初期の段階でイベルメクチンを6錠だけ飲むことができ、後にクリニックの先生からは「初動でその対応ができたのがよかったのかも」と言われました。

▲ネピドーの直前で行った抗原検査でまさかの陽性に。結局、仕事は完了せず、再びネピドーに行かなければならないという
 39度になったときには解熱剤を飲み、薬が切れると高熱になるといった繰り返し。食欲がなくなることはなく、後半になると咳、痰が出てきましたが、発症して10日後には平熱に戻っていました。そろそろ処方された薬も飲み終わるので完治する頃だと思います。改めて抗原検査をするつもりです。
 療養中はビタミンC、D、亜鉛などのサプリを常に取り、水分も多く補給していました。呼吸器系で苦しくはなかったですが、咳が出始めると最悪のことも考えてしまい、不安はありましたね。普段風邪をひかないので、今回は“ガツン”ときた印象です。
 ただ、大使館経由で医務官を紹介してもらい、「専門医に診てもらった方がいい」などの的確なアドバイスをいただけたのは安心できました。コロナに対応する病院も教えていただいたり、クリニックの先生から「快方に向かっています」と言われたときは本当によかったと思いましたね。


発熱からわずか8日間で完治
食欲は衰えず、発熱は2日のみ

 7月8日、会食していた知人からPCR検査で陽性だったと報告があり、自分も体温を測ってみると37.6度。平熱は36.5~9度なので完全に発熱だとわかりました。翌9日は自宅で療養していたのですが、熱がさらに上がり、背中に痛みがありました。元々あまり風邪はひかないですし、38度超えも10年ぶりくらい。10日にクリニックに行き、抗原検査で陽性と診断されました。ただ、その時はすでに36.5度に戻っていましたし、症状は鼻づまり程度。医師からは「軽症だし、若いので自宅療養で大丈夫」と言われたので帰宅。その後、本社と商工会議所、大使館に報告のメールを送りました。
 自宅で気をつけていたのは、食べる、寝る、水分を取るという基本的なことで、ポカリスウェットは24本飲みました。パルスオキシメーターで定期的に検査していましたが、低くても97%ほど。肺は大丈夫でしたし、その後、3日間は咳も出ませんでした。
 症状が厳しいときは嗅覚がなくなったのですが、今は戻っています。また味覚がなくなることはなく、食欲はありました。むしろ体力をつけるために「とにかく食べないと」と感じていたくらいです。
 最初の検査から5日後の7月15日に再びクリニックに行き、抗原検査をすると陰性でした。あまりの短期間に回復したので先生も驚かれていましたね。熱は2日だけ、合計8日間で終わった形となります。今のところ後遺症はないですが、寝ている時間が長かったので体力の衰えは感じています。軽く運動したら、息が上がるのが早かった。

▲コロナ陽性の診断から5日後というあまりの早さで回復したため、ドクターにも驚かれた。やはり症状は個人差がある
 症状はただの風邪ですが、気持ちとしてそうは思えなかった部分もあります。オフィスでは私以外に4名が感染。私が感染させてしまったのか、別のルートなのかは今もまだ不明です。コロナは正しく恐れることが大事だと思いますし、冷静な初動も重要だと感じています。