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コロナ禍でどうなっている? 日系事業のリアル(P.2)

銀行

みずほ銀行

Q.コロナ禍での業務の実情を教えてください
A.コロナ禍においても銀行業務は、政府より継続を求められています。現在もヤンゴン市内がロックダウンになっていますが、銀行業は例外の一つになっており、通常時と原則変わらない業務を行っています。一方、お客様にサービスを継続して提供することも重要ですが、従業員の安全確保も行う必要があり、感染対策を十分に取りながら業務を継続しています。
 
Q.コロナ禍で困ったことはありますか
A.最近は変わってきましたが、4~5月頃は当局の方針も厳しく、ビル内に1人でも感染者が出たら1ヵ月間その建物がロックダウンとなっていました。もし、オフィスがロックダウンされた場合、事務処理能力が低下し、お客様のご要望に十分応えられないこともあり、その点を最も恐れていました。現状では仮にメインオフィスがロックダウンされても、大半の作業を行うことができるようなシステムを構築しています。
 
Q.コロナ禍でどういった事業展開を考えていますか
A.銀行業務で最も重要なことは、いかなるときもお客様のニーズに応えていくことです。まずは従業員の安全を確保しつつ、お客様のニーズに最大限応えられる体制を維持していきたいです。現時点では、コロナ対策をしつつ業務を継続することが最重要課題ですが、Afterコロナでは従来と異なるお客様の需要も出てくると予測されます。そのニーズに最速でお応えしていくために、何が必要かを常日頃から考えることが大切だと思っています。

製造業(ティラワ経済特区内)

クボタミャンマー(農業・建設機械)

Q.コロナ禍での事業はどうでしょうか
A.ミャンマーチャット高という為替、農家が機械を買うためのローン金利減という背景から、販売は対前年比で好調だと言えます。そもそもこの国ではまだまだ農業機械が足りていませんし、コロナに関係なく、食料の需要も変わりませんので、前年に比べて数字は大きく伸びました。
 
Q.コロナ禍で困っていることは
A.第一波のときはそこまで大きな影響はありませんでした。しかし、第二波になって、物流の問題、ディーラーが地方に行けないなどの問題が出てきました。あとはスタッフの問題として、タンリン地区の住民が自主規制によって出社できないというケースが発生しました。そのため、いくつかのエリアを周り、現地の代表者と話して理解していただき、なんとか従業員を確保したということもあります。
 
Q.コロナによって戦略に変更はありますか
A.特にはないです。もちろんお客様に訪問できないため、デジタルマーケティングも視野に入れていますが、農機は例えば自動車などとは違います。自動車の場合、すでに多くの方が走るイメージをしやすいと思いますが、機械はお客様の目の前で実践し、ご理解していただくことが必要です。そのため我々もまだまだ実物をお客様に見せながら説明し、購入いただくというケースが残ると考えています。
 我々の製品はミャンマーの発展に寄与していくことと同義であり、農業だけじゃなく、建機も通じて、ミャンマー国民の生活向上に貢献していきたいと考えています。
 

RK Yangon Steel(鋼材加工)

Q.コロナ禍での事業はどうでしょうか
A.販路拡大により売り上げは順調に伸びていましたが、ロックダウンが長引くとその影響は多大であり、早期の工業関係の操業開始を望みます。
 
Q.コロナ禍で困っていることは
A.国際線着陸禁止により技術者の入国が不可能になったことです。また、9月21日から始まったロックダウンによる稼働停止もあります。
 
Q.コロナによって戦略に変更はありますか
A.特にはありません。ただ、コロナ禍による新工場の立ち上げが遅延し、それに伴う売り上げ計画の変更だけです。
 
Q.コロナ禍での販売戦略をどう捉えていますか
A.対面でお客様と話しができないので、電話による営業の強化を考えています。

通信事業

MPT

Q.リモートワークが進み、好調と予想されますが
A.業績としては過去に例を見ないほど苦境に立たされております。在宅勧告により、リモートワークやFacebook利用のデータ通信量は増えているのですが、一方で政府からの勧告によってコロナ渦中の利用者支援のための特別な料金低廉施策も多々あり、データ単価が大幅に下がっています。また、お客様が外出を控えられていることで音声の通信量は激減。その結果、売り上げとしてはコロナ前に比べて大幅減となっているにもかかわらず、増えたデータ通信量に対応できるようなネットワークの増強は行わなければなりません。
 
Q.コロナ禍で困っていることは
A.綿密なBCP(事業継続計画)策定を行い、そのマネジメント委員会を3月以降立ち上げ運用してきましたが、7000名を超える従業員の中ですでに31名の感染者が出てしまったことで、その濃厚接触者の健康管理や隔離手配などに負われる日々です。万が一にも通信サービスが止まって、お客様にご迷惑をおかけしないよう、事業の継続をいかに担保するかに苦心し、具体的には以下のような対応を行っています。
 まずは政府から発信される政府組織への通達と、通信事業運営の折り合いをつけるための調整、ほぼゼロ出社の実現(IP-VPNを駆使しての在宅勤務)、オフィス内や店舗での飛沫防止策、社員へのマスク・手洗い・3密回避の教育徹底、最悪のケースに備えてヤンゴン郊外に臨時本社を用意といったことです。ただ、一部店舗や保守業務はリモートでは対応できない職務もあり、その感染防止とお客様ニーズ対応とのバランスをとりながら最小限の人数で進めています。
 
Q.コロナによって戦略に変更はありますか
A.元々お客様がリモートワークに移行しても対応できるのがモバイル通信のよいところであり、こうしたコロナ禍中でこそ重要なサービスであると再認識しています。それに加え、お客様が外出できない状況下でモバイルマネーの需要が増大しており、最近はトップアップの購入もMPT Moneyなどのモバイルマネーを利用したキャッシュレス購買の比率が顕著に増加しています。コロナの影響と戦うために新たに頂戴するさまざまなご要望に対し、お客様・パートナー様・職員の安全健康管理も確保しつつ、インフラサービスの提供者として全力で取り組んでまいります。

縫製業

Honeys

Q.CMP企業へ影響は大きいと思われます
A.ミンガラドン工業団地内では、200人以上の感染者が発生し、ほとんどの工場は稼働停止。ある工場では、100人以上の感染者が出たと聞いています。ただ、弊社の場合、ミャンマー国内での販売はないため、需要減の影響がないという意味で助かっています。縫製業界は、冬物の生産が終了し、一般的に閑散期ではありますが、すでに弊社は他のASEANの協力工場に発注を振り替えて対応しました。「コロナ禍で仕事が少ない」といった工場の背景もあり、なんとか対応できているというのが実情です。人件費の影響については、政府からの給与補償40%分に加えて弊社から60%を支給し、9月分はこれまで通り100%の給与を支払っております。

フードデリバリー

Hi-So

Q.コロナ禍で最も好調な事業ではないでしょうか
A.一概に好調だとは言えませんが、コロナ禍によって売り上げ単価は1.5倍に増えました。元々、コロナ以前のフードデリバリーは、バブルティーなどの需要が高かったのですが、コロナによって主食需要に切り替わったことが要因だとみています。また、プロモーション一つでNo.1プレイヤーが変わるといった移り変わりの激しい市場であり、そのためにプロモーションが不可欠なのですが、「デリバリー無料」といった施策一つで簡単に赤字になることも。好調と言えない背景には、そうした実情もあるのです。今後はクレジットカード決済の導入など、さらなる改善と差別化でユーザーを獲得していきたいと考えています。