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売れ行きは毎年倍増、日系自動車の需要が高まる 好景気が続く新車販売

SWIFT
CIAZ

 好調の背景はそれだけではない。SUZUKIはAYAバンクと提携し、オートローンの利用を促進。すでに販売の約半数は、オートローンでの購入となり、自動車を購入できるチャンスが拡大したとして好評を博している。また、この国では銀行ローンの利率はどこの銀行から借りても変わらないという実情もあり、次々と新たなプランが提案され、各銀行は手続きの迅速化や簡素化によって差別化を図っている。ちなみにSUZUKIの車は全国統一価格を謳い、シアズが2,590万Ks、エルティガが2,440万Ks、キャリイが858万Ks。為替変動で実質的なユーザーの購入価格が変動しないよう、チャット価格で固定している。

ティラワSEZで生産開始
新モデル「スイフト」を投入

 では、生産体制に目を向けてみると、ティラワSEZの工場では20haとひと際広大なスペースを有し、現在は月に1000台ほどを生産。今年年初こそオーダーから納車まで多少の時間がかかっていたが、現在では2週間~約1ヵ月で納品を完了する。「モデルや色によってもお待ちいただくことがあります。カラーは白が人気で、その分生産量も多いです」。好調のあおりを受け、今年5月からは生産を2交代制にすることで、より多くの生産を可能とした。ティラワSEZのゾーンA内でも比較的後発の進出だったため、当初は人材の確保を危惧したが、浅野MDは「ありがたいことに募集をすると、優秀な人材がすぐに集まりました」と振り返る。現在、ティラワ工場のスタッフは総勢約200名。人件費の高騰も常に話題となるが、浅野MDは「現状を把握するため、アンテナを張るとともに、従業員とのコミュニケーションを密にしています」と語る。また、ティラワSEZに移ったことでティラワ港が至近となり、スムーズな物流、ワンストップサービスによる輸入ライセンスや通関手続きの簡素化・迅速化を実現させ、「ここに移ってきたメリットは大きかった」と話す。敷地スペースはまだ余地を残しており、さらなる拡張が見込まれるが、具体的な時期は未定とのこと。一方、ヤンゴン市内から1時間以内にあるサウスダゴン工場では、キャリイを生産し、こちらで溶接、塗装、組み立てを行っている。

 そして、SUZUKIの最もホットな話題が、新モデル「スイフト」の生産開始だろう。スイフトはミャンマーの中古車市場では知名度が高く、よって今後の販売も期待が懸かる。カラーは3色展開で、価格がエルティガよりも安くなるというから、より顧客の物欲を刺激するのは必至だろう。「元々、知名度の高いスイフトが新車で購入ができますから、可能性を秘めていると思います」。現在、右肩上がりで好調を続けるSUZUKIだが、製造ラインの拡張には慎重な構えを見せている。浅野MDは「さらなる販売台数が見込めれば、将来的にはそういったこと(製造ラインの拡張)も自然な流れでしょうね」とコメント。

 今後、注力していくのは引き続きアフタセールスの充実だという。マーケットリーダーという地位に甘んじることなく、ユーザーの利便性向上を追求し、その存在感をさらに確固たるものにしていく。

▼サウスダゴン内にあるメカニック向けのトレーニングルーム。新車販売の需要増に対応すべく、随時研修を行っている

▼セールス向けのトレーニングルームも併設している。セールスの基本知識からトークまでこと細かに教えることが重要

▼サウスダゴンにある工場。こちらでは塗装、溶接、組立まで
を行い、キャリイを生産。ヤンゴンからもアクセスしやすい