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第3フェーズに突入した サービスアパート&コンドミニアム

需給とともに変わるヤンゴンの街並み 第3フェーズに突入した サービスアパート&コンドミニアム

家賃だけなら上海やシンガポールとも変わらないとされるヤンゴンだが、最近では事情が変わってきている。近代的なビルが日々建設されることで、需要と供給に変化が起きているのだろうか? 一体、今ヤンゴンの住まい事情はどうなっているのか?
レジデンスのプロたちに現状を解説してもらった。

 ヤンゴンの住まい事情は、新たなフェーズに突入した―。
この地の賃料が軒並み高いことは、現地在住者なら誰もが痛いほど理解しているだろう。価格は、需要と供給のバランスから導き出されるため、「高い」のであれば、結論としては供給が追いついていないことに帰結する。

 しかし、いつの時代もサイクルには終わりが来る。次ページでマリーナレジデンスの高橋氏が「バブルは2017年まで」と語っている通り、すでにその価格も少しづつ下落が始まっている。背景にあるのは、競合の登場。17年には、343の客室を有するロッテホテルが誕生し、さらにこれまで日本人が敬遠しがちだったローカルコンドミニアムも満足できるサービスを提供するようになってきた。さらにP9でスターツ・伊藤氏が話すように、ここ1、2年で少なくとも5つ以上の日本人にも住み心地のいいレジデンスが建設される。それらを考慮すれば、一見賃料はさらなる下落が予想されるが、実際のところは現時点で明言はできないだろう。というのも、何度も言うように価格は需給バランスが決める。今は決して価格が下がる要因だけがあるわけではないからだ。

 日本政府による8,000億円の支援は着々と進行中。景気のよさを実感している日系企業がまだ少ないとされているが、外資企業が増える要因は大量にストックされ、それはミャンマー政府の政策しかり。話題となっているいくつかの新法も、外資企業にとっては追い風ばかりである。

 外資企業が増えれば、レジデンスのマーケットにも影響を及ぼし、自ずと需要は高まっていく。そうなれば、賃料は下がるどころか、上昇する可能性だってある。つまり“頭打ち"がまだ見えない現状での未来予測は非常に厳しいものがあり、しばらくは下落傾向という言い方に収まるだろう。ただ、“頭打ち"が見えないというのは決して悪いことではなく、経済にとってはむしろ“伸びしろ"しかない。

 1990年代後半に日系のレジデンスが立て続けに建設された時期を第1フェーズとすれば、昨年までの賃料バブル期が第2フェーズ、そして今年2018年からは新たな局面となる第3フェーズに突入したのだ。

ヤンゴンの代表するサービスアパート

2000年頃、駐在員がまだ少ない時代、日本人は3つのサービスアパートに集約されていたといっても言い過ぎではない。今もなお高い人気を誇るレジデンスであり、部屋の種類によっては予約待ちということも。いずれに共通するのがロケーションのよさとホスピタリティにあふれたサービスで、快適さを保証しているという点だろう。