【TOP対談】ミャンマーの先輩に問う!|日本語情報誌 ミャンマージャポン

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【TOP対談】ミャンマーの先輩に問う!

MYANMAR JAPON代表の永杉がミャンマーの第一線で活躍するリーダーと対談し、"現代ミャンマー"の実相に迫ります。

<第37回>日本貿易振興機構(JETRO)ヤンゴン事務所長 山岡寛和 氏


日本企業の海外進出を支えるJETRO、ミャンマーの今

山岡寛和 氏[YAMAOKA HIROKAZU]

日本貿易振興機構(JETRO)ヤンゴン事務所長 
1961年生まれ。1984年日本貿易振興会(ジェトロ)入会。1989年イタリア研修。1995年ミラノ事務所(調査担当)。1999年企画部総括課長代理。2000年総務部総括課長代理。2003年アトランタ事務所長。2007年人事課長。2011年ハノイ事務所長。2013年進出企業支援・知的財産部長等を経験。2015年10月より現職。海外では、米州およびアジアを中心とする日本企業の海外展開支援に従事し、特にアジア各国の投資・ビジネス環境に詳しい。

全世界の事務所でトップ5
月300人から400人が来客

永杉 本日はお忙しい中、ご対応いただきありがとうございます。早速ですが、経済発展著しいミャンマーに進出する日本企業の動向や、ミャンマー日本商工会議所(JCCM)の会員数などについて教えてください。

山岡 まず、ミャンマージャポン創刊3周年、誠におめでとうございます。前事務所長も創刊号よりお世話になったと伺っております。
 ヤンゴン事務所への来客数は月300人から400人で、ジェトロの全世界73事務所中、毎回トップ5に入っています。赴任当初は、製造業の方の進出相談が多いと思っていましたが、むしろ非製造業の方に関心が高いようです。JCCM会員数は2011年で50社台だったのが、いまや310社を超えています。ミャンマー会社法のもとで営業許可登録されている日系企業数は昨年度末でのべ735社、外国投資法のもとで登録されている日系企業数は同86社です。

永杉 非製造業というと、具体的にはどのような業種があるのでしょうか。

山岡 例えば教育や人材開発、介護関係などでは、他社に先んじて進出しようという意欲を感じます。ミャンマーでは、市場にある商品のバリエーションが少ない、日本では当たり前になっているサービスがまだないなど、磨けば光る宝の山のように感じられるのかもしれません。

優秀な人は取り合いとなっている
ミャンマーはベトナムを研究

永杉 現在のミャンマーの1人当たり名目GDP位でしょうか。

山岡 約1200USドルです。しかし、ヤンゴン中心部では、ハノイやホーチミンと変わらない購買力があると感じます。印象では3000USドルぐらいでしょうか。

永杉  購買力のアップはそれだけ所得が高くなってきているということですが、企業にとっては賃金のアップにつながります。

山岡 ミャンマーでは、一般ワーカの賃金水準はまだ低いですが、大卒マネージャークラスは供給が少ないので、賃金はベトナムよりも高いとの調査結果があります。優秀な人は取り合いになっています

永杉 私どもの関連企業の人材紹介業で、最近驚くべき事案が発生しました。日系のある金融機関に、シンガポール帰りのファイナンスの経験があるミャンマー人を紹介し、月給3000USドルで決まりました。しかし翌日、本人から断りの電話があったのです。なんとさらに高額のオファーがあったといいます。このようにアンバランスな現象が今、ミャンマーでは起きています。
さて、日本企業が進出するにあたり、法令や投資制度面で注意すべき問題点はどのようなものがあるのでしょうか。

山岡 土地関連で特に注意が必要です。例えば事業用地を決めるときに、パートナーと順調に交渉が進んでいったように見えても、最終段階で土地の登記人がパートナーでなかったというようなケースが多いです。日本企業はこのようなことに直面すると、ミャンマーはやはり投資のハードルが高い、リスクが大きいと感じてしまいます。
 投資制度については、ミャンマーはベトナムを研究しています。私の前任地がベトナムだったので、自らアドバイザーを志願したいくらいです(笑)。1995年から民政移管直前の2010年の15年間で比較すると、日本企業のミャンマーでの投資認可件数は20件を切っています。一方ベトナムでは、日本から約1200件投資を受け入れており、60倍の差が出ています。
 ベトナムが外国企業誘致を進め、輸出が拡大した背景には、各省に企業誘致の権限を委譲し、各地に作られた投資委員会で人を採用し人材を育て、企業誘致に競争原理を導入したからです。ミャンマーでも、投資認可の地方への権限委譲を含め、どのようにしたら外国企業誘致を効率的にできるのかを考えていくことが必要だと思います。

外国企業を誘致
地場企業の成長を促していく

永杉 国土面積が日本の約1.8倍しかないミャンマーでは、農業も重要ですが、やはり工業化を早めることが、最も早く先進国の仲間入りをすることになるのではないでしょうか?

山岡 ミャンマーは農業・農村に重きを置いた経済発展を目指していますが、農業の生産性を2倍にするとなると、とんでもない努力が必要です。ミャンマーではまだ本格的な工業製品を作っていないのが現状で、工業化という未知の世界で将来、例えば100ドルのプリンター、300ドルの携帯電話、900ドルのバイクといった工業製品を生産できるようになっていけば、可能性は無限大に広がっていくと思います。
 ミャンマーは、電力や物流インフラ等工業製品を生産・輸出できる環境を整えながら外国企業を誘致し、そこから学び地場企業の成長を促していくことが必要で、これは時間との戦いとなります。少子化による労働力の減少や賃金の上昇で、外国企業の進出はいずれ頭打ちになります。それまでに地場企業が世界市場で活躍できるまでに力をつけられるかどうかにかかっています。

ミャンマーは磨けば光る宝の山 工業化で可能性は無限大

永杉 日本のアパレル大手ユニクロが、ミャンマーを通り越してバングラデシュで委託生産を開始しました。ミャンマーでは、電力などのインフラの未整備が問題だったと伺っております。

山岡 ミャンマーでは品質について教えるのが難しいという話をよく聞きます。縫製品を作り倉庫に保管したら雨季で倉庫が浸水し商品が濡れてしまい、日本に着いた時には売り物にならなかった。品質とは、お客様の手に届くまでのプロセスも含めてのことを言います。取扱いがずさんであれば商品をだめにするだけでなく注文も受けられなくなるなど、ビジネスが求める基本を教える努力も必要だと感じます。

ニーズに応えるJETRO、専門家とタイアップして対応

永杉 ミャンマーに進出したいという企業や個人の方も多いと思いますが、JETROヤンゴン事務所では日系企業の進出支援として、どのような対応をしているのでしょうか。

山岡 日本人職員6名で進出支援に取組んでいますが、基本はお客様のニーズに的確に応えるということです。初めは一般情報を差し上げ、次にオプション・選択情報を提供し、最終段階では個別具体的な課題を解決していきます。法律や会計、マーケティングや人材関係の専門家とタイアップした中小企業向けの無料サービスも提供しています。ティラワSEZのご紹介も重要な仕事です。

永杉 大変貴重なお話をありがとうございました。今後もミャンマー、そして日本企業のために、JETROヤンゴン事務所のご活躍をお祈りしております。

永杉 豊[NAGASUGI YUTAKA]

MYANMAR JAPON CO., LTD. CEO
MYANMAR JAPON および英語・緬語情報誌MYANMAR JAPON +plus 発行人。日緬ビジネスに精通する経済ジャーナリストとして、ミャンマー政府の主要閣僚や来緬した日本の政府要人などと誌面で対談している。独自取材による多彩な情報を多視点で俯瞰、ミャンマーのビジネス支援や投資アドバイスも務める。ヤンゴン和僑会代表、一般社団法人日本ミャンマー友好協会副会長、公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会特別委員。

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